以前の記事でもお話ししたように、「ビリーフワークがうまくできない」というご相談は、「うまくリーディングができない」というご相談と並んでトップクラスに多く聞きます。
ビリーフワークについてはお話しすべきことが大量にあります。掘り下げにフォーカスしたセミナーとしてディグディーパーがあるくらいですから。ビリーフワークの知識やテクニックをひとつひとつを解説していったら、それこそディグディーパーのセミナーになってしまいます。
細かな知識やテクニックはディグディーパーのクラスに譲るとして、この記事では「ビリーフワークで外してはならないポイント」というテーマでお話ししていきたいと思います。
ビリーフワークに自分の意見を入れてはいけない
ビリーフワークをする上でまず心がけなければならないのは、自分の意見を入れないということです。
ヴァイアナは書籍『シータヒーリング』第13章で次のように書いています。
あなたの個人的な思考パターンや感情を調査[=ビリーフワーク]に差し挟むのは避けましょう。
「それってあなたが悪いからですよ」や「そんなの大した問題じゃないですよ」といった、自分の個人的な意見をクライアントに伝えてはいけないのです。
また、書籍『シータヒーリングQ&A』でヴァイアナは次のようにも言っています。
自分の意見を伝える時は、「これは自分の意見であり、自分の世界の観点からのものである」ということをはっきりと言わなければいけません。
自分の意見を言うなら「これは自分の意見です」と明確にしてからにしなさい、ということですね。このことを知らずに、ビリーフワーク中に普通に自分の意見を話して しまう人はたくさんいます。
創造主に聞くだけでいい
さらに言えば、ビリーフワークの進め方を自分の頭で決めてしまうのも、自分の個人的な意見を入れていることと同じです。
例えば、クライアントが「○○が怖い」と言ったら、次はどう掘り下げますか?
恐れの掘り下げだから「最悪どうなりますか?」と掘り下げるのが正解でしょ?と思った方もいるかもしれません。確かに掘り下げのショートカットの理解としてはそれで正解です。ですが、そのタイミングで「最悪どうなりますか?」と聞くべきかどうかの判断を自分の頭でしているとも言えます。それはつまり、自分の意見を入れていることと同じです。
掘り下げの進め方を自分で決めてはいけないのだとしたら、どうやってビリーフワークをしたらいいのでしょうか?
答えは簡単です。「創造主に聞く」ですね。
ヴァイアナは書籍“Digging for Beliefs“で次のように述べています。
クライアントに働きかける時は、あなたの個人的な思考パターンや感情を調査[=ビリーフワーク]に差し挟むのは避けましょう。これを避けるためのベストな方法は、創造主の観点にしっかりとつながるこ とです。
また、同じ書籍でヴァイアナは次のようにも言っています。少し長くなりますが、とても重要な箇所なので引用します。
私はよく「私は世界で1番簡単な仕事をしている」と言います。私がすべきことは、創造主に耳を傾けて、こうしなさいと言われたことをやるだけです。同じように、あなたの掘り下げのプロセス(それが自分に対してであれ、他人に対してであれ、クライアントに対してであれ)は、創造主との共同創造という立場から為されなければなりません。あなたがすべきことは、創造主に耳を傾けるだけです。
[掘り下げの]プロセスの最中は、すべてなるものの創造主の第7層 の観点を通じてクライアントと交流してください。これはつまり、掘り下げのやり取りは存在の第7層からやってくるのであって、第3層からではないと言うことです。[中略]ビリーフワークのセッションにおいては、あなた自身の判断を調査に影響させないようにしてください。
ヴァイアナは創造主に「こうしなさい」と言われたことだけをやっています。ビリーフワ ークをする時、私たちも同じようにする必要があるのですね。つまり、創造主に耳を傾けて、言われた通りのことをやっていくのです。それ以外のことはする必要がないのです。
ですから、「次にどう掘り下げるか」や「どのタイミングで感覚感情のダウンロードをすべきか」、はたまた「クライアントにどんな言葉をかけるべきか」などを自分の頭で考える必要はありません。それどころか、シータヒーリングのセッションであるからには、自分の頭で考えてはいけません。すべて創造主に聞くだけなのです。
2017年のモンタナでのエピソード
2017年の夏、モンタナでインストラクターセミナーを受けていた時のことです。メキ シコ人の参加者と仲良くなったのですが、彼女は私よりも先に帰国することになりました。私はモンタナに残って引き続きセミナーを受けていました。
ある日、彼女からWhatsAppでメッセージが届きました。メッセージの趣旨はこうです。彼女の実家はガン専門の病院で、ガン患者がたくさんいる。ヴァイアナに「ガンの患者にはどういうワークをしたらいいか」を聞いてくれないか。
そこでインストラクタークラスが終わった後の放課後、直接ヴァイアナに質問してみました。すると、ヴァイアナは次のように答えてくれました。
「どうワークしたらいいかは創造主に聞きなさい。1人1人は違う人間なのだから。創造主に聞いてワークをするのが次のステップです。」と彼女に伝えてください、と。
ビリーフワークについてお教えする時、私はよくこのエピソードを思い出します。
確かに掘り下げのショートカットはありますし、「こういう時はこうすると大抵は効果的」という経験則もあります。「○○先生のやり方」と言う人もいます。しかし、 それらが目の前のクライアントにとって本当に有効かどうかは分かりません。 だからこそ、ビリーフワークをする時は、これまで学んできたことや身につけてきたことを一旦脇に置いて「次はどうすべきですか?」と尋ねる必要があります。
シータヒーリングのセッションでやるべきことは、すべて現場で創造主が教えてくれます。究極的に言えば、現場で創造主が告げてくれることを100%正しく読み解いて、100%その通りに振る舞えるのであれば、前もって知識をつけたりスキルを磨いたりする必要はありません。ただその場で創造主に「どうしたらいいですか?」と尋ねて、その通りにしていくだけです。
創造主がヒーラー
創造主が告げてくれることをその場で100%正確かつ緻密に読み取れる人であれば、 おそらく何の予備知識がなくても完璧なビリーフワークをできるでしょう。
ただし、これはあくまでも極論です。実際には、「こういう時はこう掘り下げると効果的」「こう いうことをするのは避けるべき」といった知識を事前に身につけておくと、現場で創造主から告げられるメッセージを正確に解釈しやすくなります。その意味で、ビリーフワークについての勉強は前もってしておいた方が効率的です。
同時に注意したいのは、「こういう時はこう掘り下げると効果的」という予備知識を持っていたとしても、その知識を実際に現場で使うかどうかを自分で判断してはいけないということです。どれだけ知識があったとしても、創造主に毎回尋ねるべきです。
創造主に尋ねたら、予備知識とは全然違ったことをするのが良いと告げられるかもしれません。その場合は予備知識の方を捨てる必要があります。
基礎DNAセミナーで習うように、「創造主がヒーラー」なのです。