「願いが叶わない時には、願いが叶わないことを選ぶ理由が自分の内側にある」というのが大原則です。
しかし、シータヒーリングでクライアントさんに掘り下げをしている時、「この願いが叶ってほしくない理由なんて別にないです」と言われることは多々あるかと思います。
ここでは、こうした時に役立つテクニックをご紹介したいと思います。
「願いを叶えたくないもう1人の自分」という役を演じてもらう
それは、「願いを叶えたくないもう1人の自分」という役を演じてもらうというテクニックです。
例えば、パートナーが欲しいのになかなかできないというクライアントさんがいるとしたら、「あなたの内側に、絶対にパートナーなんか欲しくないと思っている別の人格が潜んでいると想像してみてください。その別の人格にこれからなりきってみましょう」というように場面を設定していきます。
そして、その役になりきってもらったら、
- 願いを叶えたくない理由は何ですか?
- 願いが叶ってしまったらどんな不都合があるんですか?
などとインタビューして、その役として受け答えしてもらいます。
ここで、素の自分としてではなく、「願いを叶えたくないもう1人の自分」という役として受け答えしてもらうのが大切です。
さて、願いを叶えたくない理由についてひと通りお話ししてもらったら、素の自分に戻ってもらいます。その上で、「願いを叶えたくない理由として今お話ししてもらったことは、今のあなたにも当てはまりますか?」と問いかけます。
多くの場合、これはそのままクライアントさん本人に当てはまります。というのも、たとえ演技であれ、「願いを叶えたくない理由」として思いついたものは、本人の中に元々あった情報に基づいていることがほとんどだからです。
このテクニックを使う時のポイント
このテクニックを使う時のポイントは、「クライアントさんに素の自分を出させない」ということ。ごっこ遊びをするみたいに、素の自分を傍に置いてもらうことが大切です。
その役の人物に名前をつけてあげて、なりきっている時はクライアントさんをその名前で呼んであげると入り込みやすいかもしれませんね。例えば、「パートナーなんか欲しくない自分」をジェニーと名づけて、「ジェニーはどうして願いが叶わない方がいいと思うんですか?」と質問してみるのも有効です。
クライアントさんが素の自分として考え込みそうになっていたら、
- 「その役として最初に思いついたことを話してください」と促す
- 即座に演技をするように急かしてみたりする(=あれこれ考え込ませる時間を与えない)
といった小技を使うのも有効です。
自分のこととして捉えさせない
このテクニックの肝は「自分のこととして捉えさせない」というところにあります。
自分のことを考えようとすると、プレッシャーがかかって心理的な抵抗が出ることがありますよね。自分のことはなかなか分からないけれど、他人のことならすぐに分かるというのはよくある話です。ましてや、ヒーラーという他人に自分のことを話すとなると、余計にプレッシャーがかかっても仕方ありません。
そこで、
- もう1人の自分という、いわば「他人」のこととして考えてもらう
- 「お芝居=現実から離れたフィクション」として考えてもらう
という形にすることで、「これは自分のことではないんだ」と思ってもらえるように演出しています。
さらに、別の質問の仕方として
- 「その願いを叶えることに良い印象を持たない人がいるとしたら、その人はどうして良い印象を持たないと思いますか?」
- 「自分のクローンが目の前にいると想像してください。そのクローンはその願いを叶えたくないと思っているようなのですが、なぜ願いを叶えたくないのだと思いますか?」
など、いろんなバリエーションを作ることができます。
先祖や過去生を持ち出す利点
自分のこととして捉えさせないために、わざと先祖や過去生を持ち出すこともできます。
例えば、クライアントさんが「この願いを叶えない方がいい理由などない」と思ってしまって掘り下げが進まない場合には、「もしかしたらあなたのご先祖様に何か要因があるのかもしれませんね」と切り出してみます。
そして、「もしあなたのご先祖様がこの願いを叶えることに反対する考えを持っているとしたら、なぜ反対しているのだと思いますか?」というように聞いてみることができますよね。
自分のことだとうまく考えられなくても、先祖や過去生の自分といったいわば「他人」のことであれば、意外とスムーズに考えられることがあります。
終わりに
クライアントさんが「願いが叶わない方を選んでいる理由が分からない」と言い出した時には、自分のこととして捉えさせないようにすると意外とすんなり分かるようになることがあります。
もちろん、このテクニックはセルフワークをする時にも使うことができます。
とはいえ、シータヒーラーであれば「セッションの進め方は常に創造主に聞く」というのが鉄則。このテクニックを使うのが創造主から最高最善だと言われた際に、ぜひ試してみてください。