シータヒーリングのテクニックの中で最も使われているものと言えば、やはりビリーフワーク(思い込みへの働きかけ)です。
ビリーフワークは非常に効果的なテクニックであり、シータヒーリングのテクニックの中でも最重要と言っていいほどです。その反面、技術的に様々な悩みが出てくるのもまたビリーフワークです。「ビリーフワークがうまくできない」というご相談は、「うまくリーディングができない」というご相談と並んでトップクラスに多いです。
今回は、「ビリーフワークをする前に知っておきたいこと」というテーマでお話ししていきます。
ビリーフワークだけがシータヒーリングではない
まず強調しておきたいのは、ビリーフワークだけがシータヒーリングではないということです。
シータヒーリングを「潜在意識にある思い込みに働きかけるテクニック」というように説明している人を時々見かけます。確かにそういう側面はありますが、それはあくまでもひとつの側面であり、シータヒーリングはそれだけに尽きるものではありません。
「ビリーフワークだけがシータヒーリングだ」と言いたくなってしまう要因は確かに存在します。シータヒーリングのセミナーではビリーフワークをたくさん行います。あれだけたくさんビリーフワークをやれば、ビリーフワークだけがシータヒーリングだと言いたくなってしまうのも無理はないかもしれません。
さらに、書籍『応用シータヒーリン グ』には次のような記述もあります。
本質的には、「シータヒーリング」のすべては、その人が癒されるための思い込みへの働きかけの方法を他の人に正しく伝えることです。
この記述も、読みようによっては「シータヒーリング=ビリーフワーク」だと読めなくもありません。こうした要因から、「ビリーフワークだけがシータヒーリングだ」 と言いたくなってしまう気持ちは理解できます。
それでも、「ビリーフワークだけがシータヒーリングだ」と言ってしまうのには無理があります。その理由は単純に、シータヒーリングにはビリーフワーク以外の要素がたくさんあるからです。
基礎DNAセミナーでは、未来リーディング、マニフェスト、遺伝子への働きか けなど、ビリーフワーク“以外“のテクニックも数多く学びます。ビリーフワークだけがシータヒーリングなのだとしたら、シータヒーリングにこうしたテクニックが 含まれていることを説明できないのではないでしょうか?
この話をするのは、ビリーフワークをうまくできないというだけのことを理由に「自分はシータヒーリングをうまくできない」と思ってしまう人が多くいるからです。
別に、何もビリーフワークだけがシータヒーリングではありません。シンプルなヒーリングコマンドも、リーディングも、マニフェストも、遺伝子への働きかけも、どれもがシータヒーリングのテクニックです。ビリーフワークがうまくできないからといって、シータヒーリングのすべてができないというわけではありません。
シータヒーリングの歴史を紐解くと
ここで、シータヒーリングの歴史に触れておきましょう。
シータヒーリングの形成過程を振り返っていくと、シータヒーリングの最初期にビリーフワークは存在しなかったことが分かります。例えば、ヴァイアナの最初期の著作である“Go Up and Seek God“(書籍『シータヒーリング』よりも前に刊行された書籍です)には、ビリーフワークについての記述はまったく登場しません。シータヒーリングの最初の段階では、まだビリーフワークは開発されていなかったのです。
ビリーフワークが導入された経緯は、書籍『シータヒーリング』第9章にも書かれています。
ヒーリングをしても癒されない人が出てきたので、創造主に原因を尋ねると、「その人の思い込みが原因である」とヴァイアナは創造主に告げられました。ヴァイアナは、当時の自分について次のように記しています。
今ではこれっぽっちもそのような考えは持っていませんが、その当時、人の思い込みを変える権限などないと考えていた私は、そうした 人々[=思い込みが原因で癒されない人々]に「自分自身についてどう感じているかについて取り組む必要がありますね」と告げて家に帰していました。
この記述からはっきりと分かるように、シータヒーリングの最初期の時点ではヴァイアナにはビリーフワークを行うという発想がなかったのです。そして、1999年になってようやく、ヴァイアナはビリーフワークのやり方を創造主から告げられたのでした。
何でもかんでもビリーフワークをすればいいというわけではない
シータヒーリングの最初期にビリーフワークがなかったという事実はきわめて示唆に富んでいます。
ヴァイアナが自分の脚を癒した際、ヴァイアナは別にビリーフワークをしたわけではありませんでした(まだビリーフワークがなかった頃のエピソードです)。そして、ビリーフワークなしでもヴァイアナはヒーリングに成功してきまし た。
ここから分かるのは、ビリーフワークなしでもヒーリングがうまくいくことはあるということです。基礎DNAセミナーのカリキュラムでも、ヒーリングの実習はビリーフワークよりも前に登場します。ビリーフワークが必ず必要なのであれば、ヒーリングの実習はビリーフワークの後に登場するはずではないでしょうか?
基礎DNAセミナーのマニュアルの第4章で、ヴァイアナは次のように書いています。
病気の原因が毒素によるものであれば、身体を浄化すればヒーリングが進む。
病気の原因が思い込み(信念体系)によるものであれば、その思い込みがクリアされる必要がある。そうすればヒーリングが進む。
病気の原因が遺伝的なものであれば、それがクリアされる必要がある。そうすればヒーリングが進む。
ここで注目してほしいのは、病気のすべての原因に対して思い込みをクリアにする必要があるとは書いていないということです。ヴァイアナはあくまでも、「病気の原因が思い 込みによるものであるならば思い込みをクリアにする必要がある」と言っているだけです。つまり、思い込みがトラブルの原因ならばビリーフワークが必要だというだけで、何でもかんでもビリーフワークをすればいいというわけではないのです。
思い込みに原因がないなら、コマンド一発でどうにかなってしまうことは多々あります。何と言っても、ヴァイアナ自身が最初はそうしてきたわけですから。
シータヒーリングを使うとなるとすぐにビリーフワークに取り掛かってしまう人がいますが、 「これ、本当にビリーフワークをする必要がある?」と一旦立ち止まって考えてみてもいいでしょう(必要ならばビリーフワークを行いましょう!)。
いきなりビリーフワークの練習をするのは非効率的
ビリーフワークだけがシータヒーリングではないという話をこれまでしてきましたが、これはビリーフワークができなくていいという話でもありません。ビリーフワークはビリーフワークでできるに越したことはありません。
初心者が陥りがちなのは、いきなりビリーフワークの練習をしようとして挫折するパターンです。
実は、ビリーフワークは複数のスキルの組み合わせで成り立っています。複数のスキルの組み合わせだということは、それだけ躓きかねない要因が数多くあるということでもあります。
ビリーフワークを分解して捉えてみましょう。ビリーフワークは、
- 創造主とつながり続ける
- リーディングをする
- コマンドして見届ける
- ビリーフを置き換える
- 必要ならば感覚感情のダウンロードもする
- etc.
というように、実は複数のことを行っていく必要があります。それはすなわち、躓きかねないポイントもそれだけ多いということです。
いきなりビリーフワークをするのはハードルが高いなら、まずはもっと基本的なスキルの練習にフォーカスしましょう。
何よりやっておきたいのは、創造主につながる練習です。そして、リーディングする練習、創造主にコマンドして見届ける練習……と基本的なスキルを固めていって、それから徐々にビリーフワークの練習も取り入れていった方が効率的です。
もしあなたがビリーフワークに行き詰まっていたら、基本的なスキルを疎かにしていないか見直してみ てください。
まとめ
シータヒーリングを学んだばかりの人を見ていると、とにかくビリーフワークばかりをしようとして、歯が立たなくて挫折してしまうというパターンが見受けられます。
しかし、この記事でお話ししてきたように、何でもかんでもビリーフワークをすれば効果があるというものではありませんし、またビリーフワークの練習にいきなり取り組むのは非効率的なケースもあります。
ビリーフワークの練習だけでなく、ぜひビリーフワーク以外のテクニックも練習してみてください。
あなたのシータヒーリング上達のお役に立っておりましたら幸いです。